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猫っていつも「毛づくろい」をしてますよね。
とても丁寧に念入りに。
いつも毛づくろいをしているため、「猫はきれい好き」という印象があります。
猫は毎日、体の気になる部分のよごれをなめて落とします。
猫が時間をかけて念入りに毛づくろいをするのは、体毛や体を清潔に保つだけではありません。
今回は、猫の体毛の役割りについて学んでみましょう。
また、肉食の猫の歯や消化器の特徴についてもまとめました。
猫の体は皮膚と毛で守られている
猫の体の表面は皮膚で包まれていて、病原体などが体に入るのを防いでいます。
体は密生した毛におおわれ、皮膚と毛は臓器を守る役割があります。
※毛のない品種の猫もいます
猫の体毛は「被毛」と「触毛」の2種類
保温効果にすぐれた被毛
猫の体をおおう被毛(ひもう)は、一つの毛穴から複数本生えています。
上毛(うわげ)と下毛(しもげ)があり、上毛は1本の長くてかたい毛、下毛は複数本の短くてやわらかい毛からなります。
上毛は「オーバーコート」、下毛は「アンダーコート」とも呼ばれます。
寒冷地方原産の猫は、この上毛と下毛の二重構造(ダブルコート)になっています。
※個体差あり
被毛の密度は部位により異なりますが、腹部は1平方センチメートルあたり約200本の密度があります。
寒いときは被毛を逆立てて、被毛の間の空気量を増やし、温度を保つことができます。
毛づくろいで体温を下げる
寒いときは被毛で保温をしますが、暑いときはどうやって体温調節をしているのでしょう?
猫は汗腺が少ないため、ほとんど汗をかきません。
肉球などの限られた部分にのみ汗をかきます。
猫は体温を下げるために、毛づくろいをしているといわれています。
被毛についた唾液が蒸発する際に、気化熱が奪われ体温を下げているのではと考えられています。
被毛の生え替わりは春と秋
猫は年に2回、換毛期があります。
通常、春先の3月頃に「夏毛」、寒さが厳しくなる11月頃に「冬毛」に生え替わります。
夏毛は密度が低い被毛になり、冬毛はふわふわの被毛になります。
春と秋の換毛期は、特に丁寧にブラッシングを行いましょう。
触毛は距離や危険を感知するセンサー
猫の「顔」や「足先」には触毛(しょくもう)が生えており、毛根の周辺に神経が多く集まっている感覚器です。
周囲との距離感をつかんだり、空気の振動で対象の動きや危険を感知します。
触毛は、直接神経につながっているためとても敏感です。
猫が毛づくろいをするのは、触毛のセンサーを鋭敏に保つためでもあるようです。
猫のヒゲはセンサーであり大事な感覚器であるため、切ってはいけません。
猫の歯は肉食として進化した歯
猫の歯の特徴
猫は狩りをして暮らしてきた肉食動物です。
猫の歯は捕まえた獲物をしとめ、肉を切り裂くための構造に進化しました。
切歯(せっし)、犬歯(けんし)、臼歯(きゅうし)の3種類があり、人間(人間も同様の3種類)とは歯の使い方が多少異なります。
「切歯」と「犬歯」は、食べ物をかみ切るための歯です。
肉食動物の猫の犬歯は、獲物の体に食い込ませるため大きく発達しています。
臼歯は人間の場合、食べ物をすりつぶすための歯ですが、猫の臼歯は小さくとがっていて、肉を切り裂くことができます。
生後3~6ヵ月で永久歯に
猫の乳歯は26本、永久歯は30本あります。
生後2~3週頃に乳歯が生えはじめ、生後8週頃までに乳歯が生えそろいます。
生後3~6ヵ月頃に永久歯に生え替わります。
人間の歯が乳歯が抜けた後に永久歯が生えてくるのに対し、猫の歯は、乳歯を押し出すように永久歯が生えてきます。
そのため、乳歯と新しく生えてきた永久歯を、生え替わりの時期に同時に見ることができます。
猫の腸の長さは犬より短い
猫と犬では、腸の長さが違います。
- 肉食の「猫」…肉・魚を食べる
- 雑食の「犬」…肉・魚・植物を食べる
猫の小腸の長さは約1.7m、犬の小腸の長さは約4mで、猫の小腸の長さは犬の半分以下しかありません。
食べ物のほとんどを消化・吸収する小腸の長さは、食べる物によって決まります。
肉は植物よりも消化しやすく、消化にかかる時間が短くてすむため、肉食動物の小腸は草食動物の小腸より短くなっています。
また、肉食動物の盲腸は、草食動物の盲腸に比べて発達していません。
※盲腸は植物の消化を助ける消化器
まとめ
猫の「体毛」や「歯」・「消化器」は、猫が狩りをしてきた中で適応し進化してきました。
体毛には様々な役割があり、大切な内臓を守ったり、被毛で体温を保ったりします。
猫が毛づくろいをするのは、体を清潔に保つだけでなく、周囲との距離感をつかみ危険を感知する触毛を、鋭敏に保つためでもあります。
また、毛づくろいには、体温を下げる役割があると考えられています。
歯や消火器は、雑食の犬や人間とは使い方や長さが異なっています。
猫の体は、肉を食べるのに適した構造になっているのです。