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猫を見ていると、ふとこんな疑問がわきます。
「猫の爪はなぜあんなにするどいの?」
「猫の体があんなに柔軟でしなやかのはなぜ?」
「なぜ高いところに瞬時に登れるの?」
…など
その特徴は、猫が「狩りをして暮らしてきた」ことに基づきます。
猫の体は、狩りをするハンターとしての「爪」や「骨格」、「筋肉」などで構成されています。
今回は、狩りの習性に特化した猫の体の構造についてまとめました。
鋭い爪は狩りの武器
単独で狩りをする猫にとって、爪はとても重要な武器です。
獲物を捕まえたり引っかいたりするため、常に爪を鋭くとがらせておく必要があります。
爪は出し入れできる
爪は「引き込み式」です。
普段は爪はしまわれていて、必要な時に出し入れすることができます。
爪を出さず歩く猫は、音を立てずに獲物に近づくことが可能です。
指と肉球
前足の指は5本、後ろ足の指は4本あり、後ろ足の第1指は退化しました。
前足の第1指はとても敏感なため、爪を切るときは一番最後に切るのがよいでしょう。
肉球は、厚さ約1.2mmの皮膚でおおわれています。
着地の際などには、肉球はクッションの役目をはたします。
猫の体がしなやかなのは背骨が柔軟だから
猫の骨格は、祖先のリビアヤマネコから大きくは変わっておらず、とてもバランスのとれた骨格をもっています。
猫の骨の数は約250本あり、人(成人)の206本と比べると、猫のほうが多くなっています。
※品種や性別、年齢による
体長は平均50~60cm。
※しっぽを除く
体の高さは25cm前後。
骨の数が多いのは、猫の背骨を構成する椎骨(ついこつ)や尾椎(びつい)が多いためです。
背骨は椎骨と椎間板(ついかんばん)がゆるくつながり、椎骨以外は靭帯(じんたい)でつながっています。
椎間板も靭帯も弾力性に優れているため、猫の体はしなやかで柔軟です。
前足を器用に動かすのは鎖骨
猫には鎖骨(さこつ)があるため、前足を器用に動かすことができます。
※犬には鎖骨がありません
木登りや、前足を左右に動かす猫パンチができるのもそのためです。
また、肩甲骨(けんこうこつ)がほかの骨とつながっていないため、広い可動範囲をもっています。
瞬発力は筋肉に関係
猫の筋肉には「速筋(そっきん)」と「遅筋(ちきん)」の2種類あり、速筋が体の多くを占めています。
速筋は瞬発力に優れているため、狩りにおいて獲物に一瞬で襲いかかり、しとめることができます。
一方で、遅筋の割合は少ないため、持久力はありません。
犬のように長時間走り続けて獲物をしとめるのではなく、狙いを定めたら一瞬でしとめる瞬発力で狩りをします。
速筋は大きな力とスピードを生み出します。
猫が高いところに登ることができるのも、瞬時にジャンプ力を生み出す速筋があるからです。
つま先立ちで歩いている
猫は、つま先立ちで歩いています。
これを「趾行(しこう)性歩行」といいます。
常につま先立ちで歩いているため、俊敏に動くことができます。
すぐに走ったりジャンプしたりできるのも、つま先立ちのおかげです。
さいごに
猫は狩りをして暮らしてきたハンターでした。
獲物を瞬時にしとめるために、爪を鋭く保つ必要があります。
人よりも骨の数が多く、背骨はゆるくつながっており、体全体が柔軟性と弾力性に優れています。
また、体の筋肉は速筋(そっきん)が多くを占めているので瞬発力も抜群です。
これらの猫の体の構造を理解して、より良い生活環境作りや遊びに、役立ててみてはいかがでしょうか。